祖母との時間で感じたこと
90歳近い私の祖母。
暑さのせいもあり、衰弱して元気がない
大好きな果物も食べようとしない
ということで、暫くの間自宅へ連れて来ていました。
気を付けて水分を取らせたり、
食事も楽しく美味しく食べられるように工夫したりし、
数日で元気になりました!!
体調が回復してからは、
落ちてしまった体力と筋力を取り戻すことも、
少しずつ始めました。
祖母と関わっていて気が付いたこと
それは
“できることをさせず、
ドンドンできなくさせている”
ということ。
衣服の着脱も
身体や髪の毛を洗うこと
身体や髪の毛を拭くこと
ペットボトルの蓋を開けること
・
・
・
挙げたらキリがない。
してもらうことに慣れてしまい
してもらうことが当然になってしまっている祖母。
お風呂に入った時も、
椅子に座ったまま何もしようとしない。
「自分で洗えると思うよ?」
と声を掛けると
「洗えるんやけどねぇ。。。。」
と。
祖母の様子を見ながら、数日かけて徐々に
まずは身体を自分で洗うように勧め、
そして髪の毛も自分で洗うように促していきました。
洗うのと同時に、拭くことも自分でするように促しました。
勿論、手の届かない場所はサポートをしました。
時々
ジィ~・・・・
と見つめてくることがあり
「手伝って欲しいと訴えてるんだろうな」
と思いつつも、
”時間がかかっても、自分でできることは自分でさせる”
ということを大切にしたかったので、見守ることを徹底しました。
そのうち
「自分ですると気分が良いね~。」
という言葉が、祖母の口から出るようになりました。
会話をすることもせず、
質問に対しては
頷く
首を振る
などのジェスチャーで返していた祖母。
少しずつ表情が見えるようになったり、
会話をするようになってきました!
相手のことを見て、必要なサポートをすることは重要ですが、
先回りし過ぎて、不必要なサポートをするのは違うように思います。
「不必要な手出しは、相手の可能性を奪っているだけ」
「優しさの押し売りで、自己満足しているだけ」
エゴの押し付けは必要ない。
これは、高齢者に対しても、子どもに対しても同じ。
仕事で部下に何かを教える時とかも同じですね。
人間は無意識に上下関係を認識し、
上の立場にあると感じると、
下の立場の人間を支配しようとする心の働きもある。
だからこそ、
エゴを押し付けないようにする意識
人は”一人の人間としての尊厳は等しい”という意識
これらが重要なんだと思います。
そして、
何ができているのか
何ができていないのか
何に困っているのか
それを見極めるために、客観的に観察する。
サポートの必要があることが分かれば、
そこをサポートする。
待つことが必要なら
ただただ待つ。
この重要性を理解し、そうできるように努める&練習する。
必要なサポートを見出し、そのサポートができるように
必要な知識を得ることも大切!!
7月の講演会で、モンテッソーリ教育の高齢者ケアについてお話を聞いてて良かった!!
そして、改めてもっとこのことについても学びを深めていきたいと思いました。
”知ることは護ること”
知識を持つことで、自分のことも、子どものことも護れる!
高齢者ケアの知識を持てば、きっと高齢者の心と身体も護れる!!
”知れば知るほど、より自分がシンプルになっていく”
必要なものを残し、
不必要なものが何なのかに気が付き、それを少しずつ捨てていくことができる。
だから学びは止められない。
体力的にはとっても大変でしたが、
祖母との時間は、とても貴重な経験となりました。